2015年7月7日火曜日

第1子出産の記録

明後日から臨月、来週から正産期(出産しても問題ない時期)に突入する。その前に、2012年5月に第1子を出産したときの記録を見返してみる。

第1子はそもそも計画無痛分娩で出産する予定だった。当初より無痛分娩を希望していたが、第1子の産院は夜間と休日は無痛対応しておらず、無痛分娩希望者は計画分娩(陣痛誘発をして人工的に陣痛をつける方法)にするのが通常だった。(産院によっては24時間無痛対応をしており、自然に陣痛が始まってから無痛分娩を行うところもある)計画分娩の日については、胎児の様子を見ながら37w6dの健診の際、39w3dに決定した。

しかし、実際には計画日よりも前に陣痛がついてしまい、38w2dで普通分娩での出産となった。以下、出産日前日〜出産日当日の様子。

<38w1d 分娩前日>
明け方4時頃に中途覚醒。妊娠中は足がつったり、頻尿になるので中途覚醒自体は珍しくない。いつもと違っていたのは、腰痛で何度か目が覚めたことだった。起床後も1時間に1回程度の腰痛があり、それまであまり使用していなかったトコちゃんベルトを着用して夫と一緒に車で外出した。リサイクルショップで不要品を売り、帰宅。

帰宅後におしるしを確認。粘度の高い大量のオリモノの中に鮮血が混じっていた。おしるしから分娩までの期間は人それぞれで、半日〜1週間と幅がある。計画日よりも前に分娩になる可能性に気づき、慌てて陣痛中の呼吸法のCDを聴き、お産入院の荷物を完成させ、産後にレンタルするベビー用品リストを見直した。
23時頃に就寝するが、腰痛が酷くて眠れる気がしなかった。

<38w2d 分娩当日>
★分娩第1期:陣痛10分間隔〜子宮口全開(10cm)まで
深夜2時近く、腰痛が10分間隔になる。陣痛はお腹のハリだと聞いていたので、不審に思いながらも産院に電話。産院からは、陣痛でなく他の疾患である可能性、又は前駆陣痛の可能性があるということで自宅待機するように言われた。腰痛緩和のために入浴したがあまり改善されない。リビングのソファーで痛みに耐える。この時は痛みで気づかなかったが、ソファーの上で破水していた。(退院後にソファーを確認したら羊水らしき染みがあった)

早朝4時頃、腰痛がますます悪化。激痛のために叫んでいたら夫が気づいて起きて来た。改めて産院に電話をしたところ、来院するように言われる。

早朝5時に夫の運転する車で産院着。内診の結果、子宮口が4cm開いており、破水もしていることがわかった。この日は分娩が多かったためか、陣痛室ではなく分娩室に案内された。
この時点では、助産師さんから本日昼〜夕方頃に出産になると言われた。この日は日曜日。無痛のできる産科医が出勤しない日で、普通分娩になることが確定した。もともと無痛分娩のつもりだったので、陣痛に対する心構えが全くできていなかった。予想以上の痛みにひたすら叫び続けていたら、体力がもたないから叫ぶのをやめるよう忠告された。陣痛を緩和させる呼吸法を教わったが、全く実践できなかった。
せめて和痛分娩(筋肉注射の麻酔で陣痛を緩和する方法)にしてもらえないか助産師に聞いたところ、「よい陣痛が来ているから」というよくわからない理由で断られた。(つい最近知ったのだが、分娩がある程度進んでから和痛の注射をすると胎児の心拍が下がることがあり、推奨されていない。この時点で子宮口が6cmだったので、和痛は無理だと助産師は判断したのだと今では思う。)

朝6時台、多少は痛みに慣れてきて、陣痛と陣痛の合間にマイクロスリープを数回取る事ができた。でも、陣痛中は相変わらず絶叫状態。これがあと半日も続くのかと思い絶望した。

★分娩第2期:赤ちゃん誕生まで
朝7時頃、分娩台の角度が変わり、「いきんでみましょう」と言われた。それで、予想よりお産の進行が早く、そろそろ産まれることを察した。助産師の指示に従って、陣痛の波に合わせて数回いきんだが、産まれる気配がない。
ふと足下を見ると、初めて見る女医さんと助産師/看護士らしき人達が数名いた。女医の指示で2回いきんだとあと、「2回目の呼吸を長くする」ように言われた。その次の陣痛の波で娘が誕生。7時半頃だった。生まれたての娘を胸の上に置いてもらったが、疲労困憊していてよく見えなかった。生臭い匂いを感じて「独特の匂いがしますね」と言った記憶がある。

★分娩第3〜4期:胎盤が出る〜産後2時間まで
娘が別室で処置されている間、胎盤と会陰の処置。陣痛で気づかなかったが、会陰切開を2度行ったそうだ。出産時の出血が多く、しばらく意識が朦朧としていた。分娩後、最初にお手洗いにいった時に貧血で意識を失った。


結果的には、陣痛10分間隔〜出産まで7時間半の安産だった。記録を見返してみて思うのは、お産の進行度合いをもう少し助産師さんが案内してくれればなぁということ。立ち会った夫は、てっきり昼以降に産まれるものだと思って行動していた。さて、第2子はどんなお産になることやら。

2015年4月15日水曜日

寝た子を起こさない「トラベルシステム」を採用しているベビー用品

現在、第2子用にベビーカー、チャイルドシート、抱っこひもを検討している。その中でトラベルシステムというコンセプトの商品が気になっている。トラベルシステムとは、一般的には乳児用チャイルドシートとベビーカーの組み合わせのことで、赤ちゃんを乗せたまま、自宅から屋外、車へと移動できる。

私がトラベルシステムを知ったのは、上の子が1歳のときだった。友人が3ヶ月のお子さんを連れてうちに遊びにきた時に、レーマー ベビーセーフプレミアムを使っていた。バウンサーに子供を乗せたまま、ベビーカーにもチャイルドシートにも装着できる製品だった。

第1子が産まれてから寝かしつけには散々苦労してきた。娘は眠りに落ちるのに時間がかかるタイプで、しかもちょっとした振動でも目が覚める。車で寝ているとき、目的地についてチャイルドシートから降ろすとほぼ確実に目を覚ます。時間をかけて抱っこで寝かしつけをしても、ベッドに降ろすときに目を覚ますことも多かった。ここだけの話、昼寝の時間を伸ばすため、ベビーカーでお出かけ中に眠った娘を帰宅後、目覚めるまでベビーカーごと玄関に放置するという裏技も多用した。

そのため、寝た子を起こさず移動できるトラベルシステムにはとても興味がある。娘が産まれる前に知っていれば、たぶん試したと思う。下の子にはぜひ使ってみたい。そこで、現在、トラベルシステムを採用している製品の購入を検討している。

友人が使っていたレーマー ベビーセーフプレミアムだが、ベビーカーにリコールが発生したため、現在ではチャイルドシートのみ販売されているそうだ。ベビーカーは必須と考えているため、購入候補から外した。

最近、街中でたまに見かけるトラベルシステムはマキシコシ製のチャイルドシートとベビーカーの組み合せである。
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この例ではクイニーザップと組み合せているが、マキシコシは他のメーカーと組み合わせることもできる。(参考:マキシコシが装着可能なベビーカー一覧

マキシコシが使える期間は公式には1歳まで。赤ちゃんが大きめの場合には、1歳前で乗れなくなることもあるそうだ。それでこの価格、コストパフォーマンスはかなり悪い。それでも寝かしつけのストレスが少しでも減るならば、高いとは思わない。

日本のメーカーでは、コンビがトラベルシステム対応の製品を発売している。
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ただし、マキシコシに比べて小さめで、赤ちゃんによっては生後6ヶ月で使えなくなってしまうこともある。

また米国製のグレコもトラベルシステム対応の製品がある。 
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また、最近Twitterで知ったのだが、アップリカが新しいタイプのトラベルシステムの製品を発売するそうだ。こちらは、抱っこひもをベビーカーの組み合せで、抱っこひもをベビーカーの背もたれに装着する。従来のトラベルシステムとは少し違うコンセプトになっている。4/21までモニターを募集中だったので、応募するためにこの記事を書いている。

購入する製品とその使用感については、産後にブログでお知らせしたいと思っている。

2015年3月26日木曜日

『ベビー用品完全ガイド』の最新版が発売

このムック本は第1子出産後にこちらのブログ記事で知った。内容がなかなか充実しており、産前に知っておけばよかったと後悔した覚えがある。本書の最新版が3/19に出版されたので、即日入手した。
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ベビー用品に関しては、このムック本を一番信頼している。理由は、広告を一切掲載していないからだ。一般的な育児雑誌はベビー用品を扱うメーカーの広告を掲載している。そのため広告主の製品については批判的な意見を書くことはできない。しかし、本書についてはそういった制約がないので、目次には「買わなくていいジャンル一覧」や、「ベビー用品がっかりリスト」という見出しも並ぶ。

以下、最新版を読んだ感想。

抱っこひも
2人に1人がエルゴを使っている。注意点としては、小柄だと肩ベルトがフィットせず、快適性に欠ける事がある。また、新生児期はインファントインサート(厚手のおくるみ)が必須となり、夏に使うのはキツい。
実は、知人からのお下がりでエルゴを持っており、第1子が6ヶ月〜2歳になる頃まで使っていた。私は150cmちょうどの低身長で、エルゴはなんとなく合わないという印象を持っていたが、このレビューを見て納得。第2子の予定日は8月でまさに夏。暑さ対策も考慮して、新生児期の抱っこひもはベビービョルンを購入することに決めた。

ベビーカー
3輪バギーは操作性が抜群とのこと。自宅玄関が狭いためにコンパクトな4輪しか考えていなかったけれども、この記事を読んで3輪バギーに興味が湧いた。今度メーカーの直営店で試してみたい。

「お役立ちアイテム」の中で気になった商品
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外出中にベビーチェアを探すのに苦労する事が多かったので、こちらの商品はあると便利かも。

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こちらは娘の保育園でも使われているクレヨン。子供が握りやすい形になっている。

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これは「母乳でも哺乳瓶でも授乳中はずっと赤ちゃんの目を見てあげること」とアドバイスしている方々の逆鱗に触れそうな商品。でも、上の子の育児中にこんな商品があったらいいなと思っていたのも事実。

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羊水の中のような状態を作りだし、赤ちゃんの安眠を誘うおくるみとのことで、夜泣き対策になる。

こういったアイテムは購入しても赤ちゃんの好みにあわず、全く役に立たないこともある。一方で、ちょっとした商品でぐっと育児が楽になることもあるので、侮れない。例えば第1子の時には、こちらの食事用エプロンが大活躍した。
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かなり計算された形状で、赤ちゃんの食べこぼしの大半をポケットでキャッチしてくれる。

基本的には第1子のお下がりを使うつもりだが、チャイルドシート、ベビーカー、抱っこひもは新調しようと思う。ミルク、紙オムツ、おしりふきなどの消耗品は臨月近くなったら検討しようと思う。 第1子妊娠中はベビー用品の準備が大変で苦痛を感じていたけれども、第2子妊娠中は購入対象が少なく知識も多少増えているので、ベビー用品を選ぶのが楽しい。

2015年3月18日水曜日

フィンランド育児パッケージの全容解説

昨日、我が家にフィンランドの育児パッケージが到着した。(育児パッケージとは何か?については2/3の記事を、購入の経緯については2/26の記事を参照)素敵なベビー服を一気に揃えることができて心が踊る一方、育児パッケージの欠点も目についた。


結論から言うと、この育児パッケージは北欧デザイン好きの方にはお勧め。ただし、ベビー服やベビー布団のラインナップが日本の気候に必ずしも合っていないので、万人向けではない。フィンランドは、このパッケージの中に新生児〜9ヶ月までに必要な製品が全て含まれていることを誇っている。しかし、日本の関東より暖かい地方に住む場合、活用頻度の低い物が入っていたり、このパッケージ以外にベビー服を買い足す必要が出てくると思う。

育児パッケージのお値段は、送料込で399ユーロ(=約53,500円)。それに加えて受け取り時に関税+手数料で4,900円がかかった。北欧デザインが大好きな私にとっては高くない買い物だが、同じものを日本の量販店で揃えれば、おそらく30,000円は超えないと思う。

ここから先は育児パッケージの内容を詳細に説明する。まず、郵便局が配達してくれた大きな段ボール箱を開封してみると、白い箱が登場。以前見た育児パッケージには素敵な模様が書いてあったので、無地で少し残念。
大きさは、幅73cm、奥行き45cm、高さ28cm。生後すぐ〜数ヶ月の間は、このボックスの中にベビー布団をセットして、クーハン(赤ちゃんのベッド)として使うことができる。

フタを開けてみると、ムーミンの柄の寝袋が目に飛び込んできた。

<ベビー服>
まずはベビー服をサイズ別に紹介する。このパッケージには、新生児〜9ヶ月までのベビー服が入っているとのことだが、日本人の赤ちゃんなら1歳まで着られるものも多い。

新生児〜生後2ヶ月頃(50cm)
 ボディスーツ 2着(各50cm)
 ロンパース(50cm)
 ニット帽子(38cm)
 ミトン、靴下(サイズ19-21、単位不明)

新生児用の肌着が少ない!5月生まれの娘の新生児時期は、コンビ肌着4枚を着回していた覚えがある。今回もコンビ肌着を購入するつもり。

3ヶ月〜5ヶ月頃の部屋着(58-62cm)
短肌着(60cm)
 ボディースーツ 2着(60cm、62cm)
 ロンパース 2着(58cm、60cm)
 カバーオール(62cm)
 レギンス 2着(各60cm)

足をすっぽり覆うタイプのベビー服が多い。東京では使いづらいので、足の部分を裁断し、長ズボンとしてリフォームするかもしれない。

3ヶ月〜9ヶ月頃の外出着(60-68cm)
フード付きカバーオール(62cm)
 ブーツ(フリーサイズ)
 ズボン(62cm)
 タイツ(62-68cm)
 帽子 2個(60cm、62cm)
 バラクラバ(顔全体を覆って目だけを出す帽子、62-68cm)
 ミトン、靴下(サイズ不明)

さすがに冬物が充実している。バラクラバは、東京では使う機会がなさそう。。

6ヶ月〜1歳頃(68-74cm)
ボディースーツ 2着(68cm、70cm)
 ズボン 2着(70cm、74cm)
 ロンパース (68cm)
 カバーオール(68cm)
 ニットのカバーオール(70cm)
 シェルジャケット(68cm)

服の素材の良し悪しについては、複数回洗濯して痛み具合を確認しないと真価はわからない。でも、触った感触だと西松屋やユニクロのような量販店よりは上、ファミリアのような高級ベビー服よりは劣るという印象を持った。ミキハウスと無印の中間ぐらいではないかと予想している。

<寝具>
寝袋
フィンランドでは、冬の昼間の時間帯に赤ちゃんをベビーカーに乗せて屋外で数時間、昼寝をさせる習慣がある。冬場の日照不足を避けるための知恵なのだろう。そういった習慣や厚みを考慮すると、この寝袋はおそらく屋外での使用を想定している。しかし、東京ではこれだけ厚手の寝袋を活用する機会は限られそうだ。

ベビー布団一式
マットレス、シーツ、防水シート
 掛け布団、掛け布団カバー

これら一式をボックスにセットすれば、クーハン(赤ちゃんのベッド)が出来上がる。

<食事、入浴、衛生用品>
バスタオル、温度計、ヘアブラシ、歯ブラシ、爪切り
 食事用エプロン、スタイ(よだれかけ)、ガーゼ
 紙オムツ

バスタオルは、三角布部分で赤ちゃんの頭を覆う。
ガーゼは、赤ちゃんがミルクを吐き戻したとき、拭うのに使う。
小さなスタイが1枚。赤ちゃんによっては よだれがたくさん出るので、買い足しが必要。

<両親のための衛生用品>
産褥パッド、母乳パッド、コンドーム

結構辛辣な記事になってしまったが、育児パッケージは昨年8月からずっと憧れていた商品だった。たまたま妊娠のタイミングが合い、憧れの商品を無事に入手できたことはとても感慨深い。育児パッケージのように、赤ちゃんを支援する姿勢はぜひ日本でも取り入れてもらいたい。

<育児パッケージ関連リンク>
このブログの記事
 フィンランドの育児パッケージ展(2/3)
 フィンランドの育児パッケージを日本で購入する方法(2/26)
育児パッケージ販売開始のニュース記事
 マタニティーパッケージと安眠をフィンランドから世界中の赤ちゃんに!
育児パッケージの公式販売サイト(英語)
 Finnish Baby Box

2015年3月14日土曜日

妊娠中のアルコール摂取はOK?『お医者さんは教えてくれない 妊娠・出産の常識ウソ・ホント』

こちらの書評をTwitterで何度か見かけて本書を知り、妊娠を機に読んでみた。
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著者は米国の経済学者の女性で、妊娠出産にまつわる通説について徹底的にエビデンス(根拠)を追求している。どの章も非常に興味深く、私には珍しく一気読みしてしまった。

序章は「テレビが子供の成績に影響するか?」という多くの親にとって関心の高い問題を取り上げ、統計的に確実とはどういったことを意味するのか示している。少し長いが、その箇所を引用する。

一般的に、子供にテレビを見せない両親は教育水準や年齢が高く、読書量が多い傾向がある。子供の成績に影響を与えるのは本当にテレビだろうか。…
因果関係の存在を…証明するには、テレビ禁止の家の子供に無理やりスポンジボブを見せ、他の要素を一切変えない場合、学校の成績を示す必要がある。…
結果的に…テレビは子供の学業成績に一切影響しないことを突きとめた。影響は、ゼロだ、と。この結果は非常に厳密で、テレビの影響がないことは統計的に確実だと言っているのだ。


本書のうち、個人的に参考になった項目を結論部分だけ抜き出してみる。

妊娠中にOKなこと
・妊娠中期と後期には飲酒は1日1杯まで、初期でも週に1〜2杯飲んで構わない
・すべてのエビデンスが1日2杯まではコーヒーを飲んでよいことを示しているし、ほとんどのエビデンスは3〜4杯飲んでもよいことを示している
・スシや生卵については、妊娠時以外のときと同程度に気をつていればよい
・ヘアカラーの使用を憂慮する必要はない
・妊娠前からネコを飼っていた場合、ネコのトイレを処理すること

妊娠中にNGなこと
・生やレアの肉、洗っていない野菜や果物を食べること(トキソプラズマ)
・生乳チーズ、デリターキーを食べること(リステリア菌)
・ガーデニング(トキソプラズマ)
・妊娠初期に暑い風呂に入ること(胎児奇形)
・妊娠36週以降、外気温が40度以上になったときに外出すること(早産)
・体の左側を下にする体勢以外の体勢で眠ること(死産)
・喫煙(早産、低体重児、SIDS(乳幼児突然死症候群))

その他
・妊娠初期でつわりのない妊婦の流産率は30%だが、つわりがある妊婦では8%
・出生前診断について、羊水検査の流産率は相当古いデータが参照されており、現在はかなり流産率が下がっている
・妊娠中に運動をしていた女性のほうが、しない女性に比べて妊娠にともなうリスクが低い(ただし、妊娠中に無理に運動する必要はない)
・赤ちゃんが生まれる可能性が最も高いのは39週
・ラズベリー・リーフティーと月見草オイルが陣痛を促進するというのは何の根拠もない

本書は全ての妊婦さんとその家族にぜひ読んでもらいたい。妊娠出産にまつわる言説の中には根拠のないものも多く、そういった迷信に捕われて行動を制約するのはバカバカしい。また、著者が指摘しているように、同じデータやエビデンスを見ても各人の価値観によって選択が異なることは大いにあり得る。そこで、本書の結論部分だけでなく、その結論に至ったエビデンスを見て、各読者が自己の価値観に基づいて意思決定することをお勧めする。

特に出生前診断について検討されている方は第8章は熟読する価値がある。その他に興味深い章としては、つわりの時期と対処法が第7章に、切迫早産の安静に効果がないことが第13章に書かれている。また、第18章ではバースプランをテーマにしており、胎児モニタ、会陰切開、子宮収縮剤の3つに関するメリット、デメリット、陣痛中の食事、臍帯切断のタイミングについて言及している。出産が近くなったら読み返そうと思う。

なお、本書の訳者あとがきに重要な指摘が2点あった。
・本書は米国で2013年に出版されて以来、賛否両論である。特に「妊娠中の飲酒は少量であれば問題なし」とした点は医師から批判されている。
・原書のうち、妊娠中の医薬品の服用、分娩時の麻酔の使用、自宅出産に関する章は、日米で状況がかなり異なるために割愛されている。

私は無痛分娩を希望しているので、無痛分娩に関する章はぜひとも邦訳に入れてほしかった。残念!

2015年2月28日土曜日

マドレボニータのにんぷクラスに参加してみた

2月14日、21日、28日にマドレボニータにんぷクラスに参加してきた。全3回、各回2時間のクラスで、最初の1時間でバランスボールを使ったエアロビクスのようなエクササイズ、後半1時間で他の参加者とのワークショップを行う。にんぷクラスの場合、妊娠12週〜臨月まで参加することができる。このクラスに参加しようと思ったきっかけは、2児の母である会社の同僚の口コミだ。

以下、参加してよかったこと。

体調がすっごくよい
第1子妊娠中も大きな不調なく、臨月にウォーキングができるぐらい元気な妊婦ではあった。でも第1子妊娠時に比べても体調がよい。妊娠中は心肺機能に負荷がかかるので息が切れることが多いが、教室に通ってから息切れが比較的少なくなった。また、妊娠中によくある便秘症状も解消した。

頭がスッキリする
妊娠前は定期的にジムに通っていた。その一番の理由は適度に運動すると頭がスッキリして仕事の能率が上がるからだった。妊娠後はジムに通うことができず、頭がぼーっとしていることが多かった。でも教室で1時間みっちり運動すると、ジムに行っていた頃のような爽快感がある。

プレママの友人ができる
参加者のうち希望する人たちとお昼ご飯をご一緒させてもらった。妊娠中の悩みを共有することができて、初産の妊婦さんならばだいぶ不安が解消できるのではないかと思う。今日は教室の最終回。最後に連絡先を交換してお別れした。これからもお付き合いを続けることができたらいいな。

以下、参加するときに大変だったこと。

参加費が高額
3回のコースで12,000円で、1時間当たり2,000円になる。決して安い金額でなく、信頼のおける人の口コミでなければ参加しなかったと思う。

開始時間が早い
今回参加した教室は、毎週土曜日の10:00からスタートで少し朝早い。休日の疲れた朝に、娘の面倒を見ながら平日にできなかった家事をこなしていると、なかなかこの時間に教室に行くのは大変だ。この点、早く家を出るのに協力してくれた夫に感謝している。

エクササイズについていけない
これは私個人の事情だが、運動音痴、リズム音痴で、ジムに通っていた頃にもエアロビの教室は頑に避けていた。そのため、インストラクターの動きについていくのが結構大変だった。他の参加者はそれなりにこなせている方が多かったので、普通の運動神経ならば心配する必要はないと思う。

教室に参加後の体調の良さ、気持ちの上向き加減が忘れられず、また参加するかもしれない。会社の同僚からは吉祥寺教室が人気だと聞いた。ただ、吉祥寺だと平日開催のクラスしかない。そこで、産休に入ってから参加してみようかと検討している。

2015年2月26日木曜日

フィンランドの育児パッケージを日本で購入する方法

以前このブログで、フィンランドの育児パッケージをご紹介した。その続報があり、こちらのニュース記事「マタニティーパッケージと安眠をフィンランドから世界中の赤ちゃんに!Finnish Baby Box」によると育児パッケージをフィンランド国外から購入することが可能になった。

価格は送料込みで、399ユーロ(=約5万3500円)。先日フィンランドの育児パッケージ展に行き、育児パッケージの実物を見たときには、ベビー服の充実度合いから考えて送料込みで7万円近くなると想定した。つまり、私の予想よりはだいぶ安い価格で販売されている。購入を迷っているうちに、2月18日から売切れになってしまって、いつ再入荷されるかヤキモキした。そして2月26日の今朝、育児パッケージの販売サイトをチェックしたら、商品が再入荷したようで購入可能になっていた。

育児パッケージのフィンランド国外への販売は、ベンチャー企業が昨年秋から行っている。販売を開始してまだ歴史が浅いこと、それから育児パッケージが頻繁にマスコミに取り上げられ知名度が上がっていることを考えると、いつまた品切れになるかわからない。そこで、思い切って育児パッケージを本日購入した。

ところで、Twitterの私のフォロワーさんの中には、育児パッケージを買いたいと思っているものの、海外サイトから英語で買い物することが難しいと感じている方もいるようだ。そこで、育児パッケージを購入する手順を写真を使って詳細にご紹介したい。

1. PayPalアカウント作成
PayPalとは電子決済システムで、米国のオークションサイトでよく使われている。その他、欧米のショッピングサイトでは対応しているところが多い。育児パッケージの販売サイトでも導入されており、手続きが簡単になるので、もしPayPalアカウントをお持ちでなければ作成をお勧めしたい。PayPalは日本語サイトを持っているので、日本語でアカウントを作ることができる。アカウントに登録する名前や住所も日本語で問題ない。

PayPalアカウントの作成方法は以下を参照。
 ショッピング向けアカウントの登録方法(PayPal公式サイト)
  
2. 商品を選択
PayPalのアカウント作成が完了したら、いよいよフィンランド育児パッケージの販売サイトFINNISH BABY BOXhttp://finnishbabybox.co/)へ。

(1) 最初に登場するページ中央の「GET YOURS」の赤いボタンをクリック

以下はクリック後の画面

(2) プルダウンで商品の種類を選択
現在、育児パッケージは以下の2種類が販売されている。
 cold climate:フィンランド同様、冬の外気が5℃以下になる地域向け
 mild climate:冬の外気が5℃を下らない、暖かい地域向け

商品の種類は初期設定では「I trust you know what's best for me」となっており、つまり「お任せ」である。この英文の記載をクリックすると、以下の写真のようにcold climate又はmild climateがプルダウンで選択できる。

3. 商品代金の決済
商品の種類の選択が終わったら、決済の手続きへ。

(1) 「ADD TO CART」の赤いボタンをクリック

(2) FacebookやTwitterに投稿するとオモチャのおまけがもらえる!
SNSへの投稿が不要な方は、 一番下の「No Thanks」のリンクを選択

SNSへの投稿が終了、又はNo Thanksをクリックすると、以下の写真の通り(1)の画面に戻る

(3) 「CHECKOUT」の赤いボタンをクリック

(4) 画面上部の「Checkout with: PayPal」の「PayPal」部分をクリック

(5) PayPalの画面の一番下にある「Log in to PayPal」リンクをクリック

(6) PayPalに登録したメールアドレスとパスワードを入力

(7) 「今すぐ支払う」をクリック
これでようやく決済が完了。

4. 電話番号を入力
ここから先は聞いた話なので、スクリーンショットの写真はない。PayPalで決済後に、育児パッケージの販売サイトに自動的に戻り、電話番号の入力が要求される。そこで、海外から日本に国際電話をかけるときの電話番号を説明する。

日本の国番号は81なので、81+(市街局番の1桁目を除いた番号)が国際電話番号となる。例えば、東京の固定電話の場合は以下のようになる。
 81 3-xxxx-xxxx
また、090で始まる携帯電話であれば、以下のようになる。
 81 90-xxxx-xxxx

電話番号の入力が完了したら、購入手続きは完了。あとは販売者が商品を出荷するのを待つのみ。

5. 育児パッケージの受け取り
これも聞いた話だが、育児パッケージが無事出荷され、自宅で受け取るときに関税を支払う必要がある。具体的には、関税4200円+手数料200円を配達の方に手渡すそうだ。

以上で育児パッケージの購入〜受取が完了する。

多くの育児パッケージが日本に届くことを願ってこの記事を書いた。Twitterでの私の投稿をきっかけに、2人のフォロワーさんが既に育児パッケージを購入してくれた。第2子出産後、うちの子とお揃いのベビー服を着た赤ちゃん、それからそのママとお会いできたらいいな。

2015年2月23日月曜日

パンを焼いてみた

先日の記事に書いたとおり、子供の忍耐力を養うにはお菓子作りがよいと本で知った。娘はまだ2歳で、料理を手伝える年齢ではない。それでも電気とエアコンを消し、ドアを閉めるなど簡単な動作なら毎日手伝ってくれる。料理を手伝えるようになるのもそう遠い将来ではなく、そのとき一緒にお菓子づくりができたら楽しそうだ。

しかし、料理嫌いを自認する私にとって、お菓子作りはハードルが高い。そこで、お菓子よりは単純そうで、かつ実益のあるパン作りに挑戦してみた。参照したレシピはこちら。

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この本には、特別な材料や道具を使わずに、小麦、イースト、砂糖、塩、バターだけでパンを作る方法が掲載されている。今後もパン作りを継続するか不明で、試しにちょっと作ってみたい私にはぴったりだった。

そんな経緯で、生まれて初めて自力でパンを作った。所用時間は2時間。パン生地を発酵させる時間やオーブンの余熱の時間などを除き、実際に作業していた時間は40分程度。慣れてくればもっと短くてすむと思う。


味は初めてにしてはまずまず。やはりできたてのパンは美味しく、娘には好評だった。ただ、パン生地の一部が過発酵してしまい、表面がボコボコしているパンもある。。

これにこりず、先週末に2度目のパン作りに挑戦。料理が得意な実母のアドバイスに従い、過発酵を防止するために低温発酵を試してみた。低温発酵の方法は簡単で、パン生地の材料を混ぜた後、冷蔵庫で一晩寝かせて低温で長時間かけて発酵させる。

そして、出来上がったのがこちら。

先週よりは見た目はマシ。でも味がプレーンすぎてイマイチものたりない。凝り性なので、また別のレシピでパン作りに挑戦するかもしれない。

2015年2月12日木曜日

『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』

ずっと昔、このWebニュースMAMApicks : 米国ハイスペック母が思想的転向を迫られた「フランス流子育て」とは?を見てから『French Children Don't Throw Food』という英文の書籍が気になっていた。昨年、書店で邦訳を見つけたので購入し、最近読み終わった。



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著者は米国人のライターで、英国人の夫と3人の子供と共にパリに住んでいる。本書は第1子妊娠から下の子がクレイッシュ(保育園)に入園後までの育児体験を描いている。

本書を読んでいると、子育てに絶対の正解は存在しないことを痛感する。アメリカとフランスでさえ育児の常識が全く異なる。本書によれば、英米式の育児法は四六時中子供に注目し、子供の要求に応え続ける。一方、フランス式の場合、主導権は親にあり、待つ習慣を子供に身につけさせることが親の義務だと考えている。

英米式の育児の方が日本の育児の常識に近いように感じた。本書に出てくるフランス式育児のうち、日本でも取り入れられそうな内容を書き出してみる。

夜中に乳児が目を覚ましても、すぐにあやさずちょっと待つ(第三章)
本書の邦題にもなっている乳児の夜泣き防止のためのテクニック。ちょっと待つ理由だが、赤ちゃんには二時間の睡眠サイクルがあり、その谷間に目を覚ます。ここで親があやしてしまうと、赤ちゃんが睡眠サイクルを自力でつなげる学習が妨げられる。 待つ時間は人によるが5-10分という例が出ていた。

子供が待つ機会をたくさんつくる(第四章)
待つことが上手な子供は欲しいものから注意を反らせるのことができる。ただし、このテクニックをわざわざ親が教える必要はない。たいていのフランス人は子供に待つことを学習する機会をたくさん与えているだけだ。
お菓子作りはきちんと計量したり材料を並べたりするため、忍耐力を学ぶ絶好のチャンス。

少量でもなるべく多くの食材を食べさせる(第九章)
子供にはなるべく大人と同じメニューの食事を食べさせる。一口でも構わないので、全ての料理を必ず口にさせる。そうして様々な食材の味を覚えてもらう。その結果、フランスでは子供が大人と同じ料理を食べるので、レストランにはアメリカのようなハンバーガーにチキンナゲットというようなキッズメニューは存在しない。

最終章は、著者と夫と3人の子供がレストランでフルコースを食べる場面で終わる。著者が苦労しながらもフランス流育児に取り組み、一定の成果を上げたことを象徴している。未就学児を抱えてレストランで食事をすること、これがどれだけ難しいか子供を持つ方ならみな共感してもらえるのはないだろうか。

ところで、私は料理が大の苦手で、うちでの食事の仕度はもっぱら夫の担当だ。それでも本書を読み、子供と一緒にお菓子作りをしてみたくなった。手始めに今週末に簡単なレシピでパンを作ってみようと思う。

2015年2月3日火曜日

フィンランドの育児パッケージ展

1月最後の週末にフィンランドの育児パッケージ展に行ってきた。

フィンランドの育児パッケージについては、昨年8月にBBCニュース(英文)で知った。フィンランドの妊娠した女性が、無償で受け取ること可能で、その充実した内容と、ベビー服のセンスの良さが強く印象に残った。何よりも社会全体で赤ちゃんを歓迎する体制が整っていることが羨ましい。

実際に展示会を訪れた感想だが、想定していたよりずっと小規模なもので、期待が大きかったためか少々がっかり。




パッケージの中身が展示してある他には、在日フィンランド大使館の職員の方がパッケージを解説したVTR、フィンランドの育児支援について解説したパネルが数枚で、説明員は不在だった。このパッケージをフィンランド国外に輸出する話(英文)がある。説明員にぜひとも進捗を聞きたかったで、その点を残念に感じた。

実物を見た感想だが、思っていたよりはベビー服の素材が良くなかった。実用性は十分すぎるほどだし、安価で入手できるのであればぜひ使いたい。しかし、フィンランドの物価の高さや輸送費など鑑みて、日本に輸入するのであればたぶんよいお値段になるだろう。その場合、ベビー服を日本の量販店で購入する方が合理的だ。

でも、この育児パッケージの思想が素晴らしいのは疑いようがない。いつか日本でも類似の制度が導入されるといいな。

2015年1月14日水曜日

『きみは赤ちゃん』再読

妊娠10週に入りつわりがだいぶ落ち着いてきたので、久々にブログを更新する。昨年読んだ本を妊娠を機に再度よんでみた。
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著者は純文作家で、彼女の妊娠〜産後1年までを綴ったエッセイである。マタニティ雑誌では妊娠〜育児を楽しいイメージで伝えがちだが、そういった虚構とは一線を画すもので、ひたすら妊娠〜育児までのリアルが綴られている。雑誌のマーケティング戦略に踊らされないという意味で、初めての出産を控えている方に特にお勧めしたい。ただし、産後の育児についてはその大変さに妊婦さんがひいてしまうかもしれない。

実用書として見た時には、出生前検査を受けたこと、産後ケア、登場する育児用品などが参考になると思う。ただし、2011年〜2013年5月までの出来事なので、最新情報ではない。

個人的な感想としては、著者が感情的すぎてかならずしも共感できる箇所ばかりではなかった。また、本書の文体はあまり好みではない。(著者の別の作品を読めばその印象は変わるかもしれない。)妊娠中を綴った前半は雑誌の連載をまとめたもので、そのためか散漫な印象を受ける。一方、産後を描いた後半は書き下ろしで、比較的内容がまとまっていて読みやすい。

ところで、著者が出産したのは私の第1子出産と全く同じで、2012年5月。そのため、娘の生まれた頃を思い出しながら感慨深く読んだ。